エジプト人タレントがみた日本の矛盾

フィフィ氏は、ご存知の通りテレビバラエティ等で活躍するエジプト人タレントです。
2歳の時から日本で暮らし、外国人でありながら、インターナショナルスクールに通ったり、留学生として大学に入学したりすることもなく、日本で日本人と同じように教育を受け、日本で就職し、既に日本での滞在期間は40年近くに及びます。
そんな稀有なバックグラウンドを持つフィフィ氏の著書がこちら。

おかしいことを「おかしい」と言えない日本という社会へ

おかしいことを「おかしい」と言えない日本という社会へ

 

 
タイトルにもある通り、物言わぬ日本人が普段言えない、あるいは気づいていない日本の諸問題や矛盾について正面から率直な意見が語られています。
内容は、日本メディアの報道、政治経済や歴史教育性教育など多岐にわたります。
そして本書ではそれに留まらず、在住外国人としての立場で、それでいて日本人に寄り添いながら、外国人優遇の留学生支援制度などについても指摘しています。

他にも、外国人として日本で育ち、学び、働く中での困難や葛藤、そして自分なりのアイデンティティを一歩ずつ築く中で手にしてきた生きがいと喜びについて率直にその想いが語られていて、耳にすっと入ってきます。
また、マスコミの報道とは違った角度からアラブの春やエジプトの歩みと歴史についてわかりやすく解説がなされ、あまり知られていないイスラムの文化や習慣についても、誰もが興味の沸く身近なところから紹介されていて、エジプトやイスラムについて新たな視点を得ることができます。

フィフィ氏は、自身のツイッターやブログ、そして本書で、歯に衣着せぬ意見を述べていますが、その目的は問題提起をすることだと述べています。
芸能人という立場でありながら、リスクを負って日本のために発言してくれている貴重な問題提起を受け止め、日本人一人一人が各々の意見を持ち、新たな問題提起をしていくために最適な一冊となっています。

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