中国人経営者がみた日本の人事

宋文洲氏は、大学院時代に留学生として日本を訪れ、卒業後、営業支援ソフトを主力製品とするソフトブレーン社を企業。
成人後に来日した外国人として初めて日本の証券市場(東証マザーズ)に上場を果たした経営者です(現在は同社経営からは引退し、経営コンサルタント、経済・経営評論家として活動)。

宋氏は、営業支援ソフトを納入する取引先の日本企業を回るうちに、日本のビジネスマンたちの優秀さに感心する一方、日本企業独自の非効率な営業や人事について疑問を持つようになります。
そんな宋氏が日本の人事の問題点と改善方法を提言しているのが下記の本です。

これしかないよ日本の人事

これしかないよ日本の人事

 


年功序列・終身雇用が前提にあった高度経済成長期から続く、上司の好き嫌いや、頑張っているかどうか、残業しているかどうかといった判断基準で評価される日本的な人事は、当時は有効だったものの、現在では、企業の生産性を損ない、維持することが難しくなってきています。

2006年に出版されたこともあり、解決策として挙げられているのは、成果主義の導入(といっても100%成果主義を勧めているわけではありません)や人ではなく事に焦点を当てた人事、責任の所在を明確にするといった、今では多くの人がどこかで聞いたことのあるような話ではあります。
とはいえ、それらが、どれほど効果的に各企業で導入されているかは疑問で、まだまだ旧態依然の人事制度を維持している企業や、成果主義の導入を試行錯誤している企業も多いのが実情ではないでしょうか。

企業ごとに適切な人事制度は異なるため、具体的な方法論については軽く触れられているだけですが、マネージャーの役割についての説明やプロセスに重きを置いた評価基準などは、参考になりました。
自分自身も、ベトナム赴任中ということもあって、現在複数の部下を持ち評価をする立場にあり、どのような評価をすべきかは毎年悩ましいのですが、今後役立てていきたいと思います。

・宋氏のウェブサイト

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