アメリカ人エコノミストが分析する日本経済

ロバート・アラン・フェルドマン氏は、モルガン・スタンレーMUFG証券の日本担当チーフエコノミストを務めた方(現在は同社シニアアドバイザー)で、テレビ東京系列の「ワールドビジネスサテライト」で不定期にコメンテーターも務めています。
高校時代に1年間日本に留学したことがきっかけで、その後も日本に興味を持ち、日本での滞在期間は現在に至るまで約30年間に上ります。

『フェルドマン博士の日本経済最新講義(2015年11月出版)』は、日本経済が抱える様々な課題(少子高齢化・労働問題・農業・エネルギー・選挙制度社会保障・地方再生・教育改革など)について、フェルドマン氏がエコノミストとしての視点から解説と処方箋を示した本です。

フェルドマン博士の 日本経済最新講義

フェルドマン博士の 日本経済最新講義

 


癖のない簡潔かつ明晰な文章で、日本だけでなく欧米や中国など諸外国の情勢について、それぞれ良い点・悪い点を、一般向けにわかりやすく説明してくれています。
当時のアベノミクスの目標達成度を、項目ごとに数値化して良い部分と改革スピードが遅い部分とそれぞれ評価していてる部分も面白いです。

本書の中には、非常にドラスティックな政策案も出てくるので、賛否両論あると思いますが、奇をてらったものではなく、議論するに値する、論理的かつ合理的な考え方が多く示されています。

今の日本では、既得権益や不合理な規制の力が強く、この本で書かれているようなことはなかなか実現しないだろうし、すべて正しいわけでもありませんが、少なくとも今後の日本が進む方向を考えるうえで、議論のたたき台にするには非常に価値のある内容となっています。

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